江戸時代中期になると、経済的に豊な町人にも茶の湯は広く普及しました。町人階級に三千家を中心とする千家系の流派が茶の湯に登場し、大量の門弟をまとめるために組織化されます。この組織形態が家元制度です。
また表千家七代如心斎、裏千家八代又玄斎、江戸千家初代川上不白などによって、新しい茶の湯の稽古法「七事式」が考案されました。茶の湯はこの稽古法の考案により、習い事として全国に広く普及していきます。
茶道とは本来、人をもてなす心の在り方を大切にしたもので、それを見直す事により現在の茶道にも通じる茶の湯が、ここに確立したのです。そして茶の湯を広く普及させたもう一つの要因は、風味豊な宇治の抹茶にあると言っても過言ではないでしょう。
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